先月にも書きました友人との会話の中に、近頃「自尊心が・・・」というフレーズがよく出てきます。「自尊心って、育っていく中で培われるものじゃない」とか「自尊心の欠如によって、そう感じてしまうのねぇ」とか・・・・・。
自尊心って何でしょうか。三省堂 例解小学国語辞典によると、「自分の名誉をきずつけまいと思う心」とあります。では、名誉って何でしょう・・・と、またまたその辞典で調べると「すぐれていると認められたことを、ほこりに思うこと」と書いてありました。この場合の、「すぐれていると認める」のは、一体誰なのでしょうか。
私が思う自尊心とは、「自分を大切に思う心」です。前述の辞典での解釈に添うのであれば、「自分は、すぐれている(=比較思考ではなく)と認め、誇りに思い、それを大事に思う心」ということになります。
友人との話ではありませんが、確かに、親に愛され、周囲の人たちに大切にしてもらいながら、大人になっていく過程で培われていくものでしょう。しかしながら、同時に、育っていく過程の中で、自尊心が失われていくことがあるのも事実です。
では、失われた自尊心を取り戻すことは、出来ないのでしょうか。私は、「出来る」と思っています。私達は、生まれた時は、自尊心がたっぷりとありました。(身近に赤ちゃんや小さい子供のいる方は、是非、観察してみて下さい。)私が生業の主軸としているコーチングでは、「人には無限の可能性がある」というコンセプトを大切にしています。コーチングによって、失われた(損なわれた)自尊心を取り戻しつつあるクライアントの方々を見てきている私には、「大人になってからでも、自尊心を培う(取り戻す)ことが出来る」ということが信じられるからです。
自尊心の高さは、そのまま他人を大切にすることにもつながります。自分を大切にしていないと、つい相手に要求や不満を持つことが多くなります。が、自尊心が高いと、相手の状況や気持ちを受け入れることが出来るようになります。何故なら、自分の気持ちを大切にする人は、同様に相手の気持ちを大切に尊重することが出来るからです。一旦、受け入れた上で、相手との違いを認め、自分と相手を大切にした結論を出すことが出来たら、コミュニケーションをとることが苦痛ではなくなりますね。
もし、今あなたが、誰かに対して、「私を大切にしてくれない」という想いがあるのならば、「私自身は、自分を大切にしているかしら」と尋ねてみて下さい。人間関係は、ことごとく鏡のように反映していますから、「もう少し、自分を大切に扱ってね」というあなたへのメッセージなのかも知れませんよ。
* http://www.candle-night.org/
百万人のキャンドルナイト 「でんきを消して、スローな夜を」
私も家族で参加致します。あなたも如何ですか?