今度は、企業研修の打ち合わせに向かう電車の車内で、びっくりする光景に遭遇しました。
ちょうどお昼時。中学生か高校1年生位の少年が、飛び乗って来ました。息をきらし、大きなバッグを肩にかけ、缶ジュースとペットボトルを手に持ち、車内をうろうろ・・・と落ち着かない様子。さほど混んではいない車内です。乗客の目が、その少年に注がれるのが分かりました。私も、読んでいた本を膝に乗せたまま、目は、何気なく彼の方へ・・・・・。
何が始まったか想像出来ますか。少年は、ドサッとバッグを床に置き、手に持っていた缶とボトルもその脇に置いて、やおら着ていたシャツを脱いだのです。
???の私は、見てはいけないものを見たような気になり、視線をはずしたものの、やはり気になったのでちらちらと少年の次の行動が何なのか、見ていました。
すると床にしゃがみこんだ少年は、バッグの中をごそごそとした後、半袖のシャツを取り出して着始めました。そして、一仕事を終えた(かのように見えました)少年は、床に置いた持ち物を再び手に取り、向こうの方へ歩いていきました。が、やはり落ち着かない様子で、行ったり来たり・・・。ペットボトルを開けて飲み始めたかと思ったら、どこかの車両へ歩いて去っていきました。
一体どうしたというのでしょうか。
電車やバスの中でお化粧をする女の子達やおにぎりやパンを食べる男の子達は、見かけたことがあります。でも、着替えをするなんて・・・・・。
公共の場・・・公私の区別・・・というものは、なくなってしまったのでしょうか。
少なくても私は、そうした行為を「美しい」とは思いません。美意識とか感受性といったものが、育まれてこなかったのでしょうか。彼らは何とも感じないままに大人になっていくのでしょうか。それとも、恋愛や就職などをきっかけに、自分自身で美意識を育てていくのでしょうか。
私の美意識は、どうやって今のようになったのか、振り返ってみたいと思った出来事でした。