今月のキーワードは、《エレガント》。
エレガントの語源は、ラテン語で「選びぬかれた」という意味だそうです。
あなたは、この「エレガント」という言葉から、何をイメージなさいますか。
「エレガント」な人といって、思い浮かぶのは、どなたでしょうか。
私は、10年ほど前に英会話のサークルで出会った愛子さんを思い出します。
(ちなみに女性限定のサークルでした)
既に通訳や英会話教室を開いている程のレベルの方々が多く集まるそのサークルは、月1回、持ち回りでメンバーのお宅へ料理を持参して集まり、英語で情報交換をするものでした。
そのサークルに入って3度目、アメリカ人女性のお宅で開かれたそれに参加した私は、笑顔の素敵な白髪(「はくはつ」とお読み下さい)の女性に釘付けになりました。
それが愛子さんとの出会いでした。お話をすれば、期待を裏切らずにエレガント。
伺えば、早くにパートナーである夫君を亡くし、一人で英語を教えながら子供達との暮らしを支えてきたとのこと。年配の人にありがちな、教訓めいたこともなければ卑下するでもなく、実にさらっと明るく気負いなくお話する愛子さん。私はすっかりファンになってしまいました。
白髪、赤いマニキュア、すっと伸びた背筋、人を包み込むような笑顔、おいしいお料理、勿論英語も堪能ー残念ながら、何を着ていたかは記憶にないのですが、確かに美しく似合っていました。
家が近所であったことから、その後幾度か、愛子さんのお宅を訪ねる機会がありました。
この家、愛子さんのお部屋のシンプルで居心地のいいこと。やはり、トータルで素敵な方なんだわ、とため息が出たものです。
敬虔なクリスチャン(実家が教会!)であった愛子さんは、実家の教会での催しへのボランティアだけでなく他の教会で開かれているバイブル・クラスにも参加する、と貢献の心、学びの心に満ち溢れていました。
当時は、愛子さんのことを「エレガントな女性」と言う風な捉え方はしていませんでしたが、今思えば、紛れもなくエレガントな女性です。
私が愛子さんに感じたものは、自立+自律心。自分の足でしっかりと立ち、歩いてきたことへの自信とそこから生まれたであろうゆとりです。又、日々の暮らしを大切にしていることも感じました。「スタイル」ある生き方・・・とでも言いましょうか。
そんな風に私も歳を重ねていきたい、と書きながら決意を新たにするのでした。